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報道されなかった孤独
大阪公演前楽。そして育ヴォルフ、綾コンス、たーたん男爵夫人、大河原爽介アマデの大阪楽。
『モーツァルト！』＠梅芸
(2018. 7.17(火) 17:45～) S席 1階20列
プレイガイド先行でGET。前通路だったので視界良好。
後方なのでオペラグラス用意したけど、結局 ほとんど使わずに全体を観てました。
【スタッフ】
脚本/歌詞： ミヒャエル・クンツェ
音楽/編曲： シルヴェスター・リーヴァイ
演出/訳詞： 小池修一郎
音楽監督: 甲斐正人
美術: 松井るみ
衣裳: 有村 淳
【キャスト】
ヴォルフガング・モーツァルト
★山崎育三郎／古川雄大
コンスタンツェ (モーツァルトの妻)
★平野 綾／生田絵梨花／木下晴香
ナンネール (モーツァルトの姉) 和音美桜
ヴァルトシュテッテン男爵夫人
涼風真世／★香寿たつき
コロレド大司教 山口祐一郎
レオポルト (モーツァルトの父) 市村正親
セシリア・ウェーバー 阿知波悟美
アルコ伯爵 武岡淳一
エマヌエル・シカネーダー 遠山裕介
アントン・メスマー 戸井勝海
アマデ ★大河原爽介／加藤憲史郎／小河原美空
朝隈濯朗 安部誠司 奥山 寛 後藤晋彦 後藤光葵
高橋卓士 高原紳輔 武内 耕 田中秀哉 福永悠二
港 幸樹 山名孝幸
秋園美緒 池谷祐子 石田佳名子 可知寛子 樺島麻美
河合篤子 福田えり 松田未莉亜 柳本奈都子 山田裕美子
この２日前に古川雄大ヴォルフ＆木下晴香コンスを観て とても面白かったのだけど、やっぱ育くんヴォルフが好きだ。
そして育ヴォルフには綾ちゃんコンスが合うなぁ。
プラター公園で二人きりになる場面、ヴォルフが “剣刺し” の箱に入る時、綾コンスも「勝手に入らないで！」て言ってた。東京でも言ってたのだろうか？全然 覚えが無いわ…
そして育ヴォルフ、側転しようとした？逆立ち状態になって「できない！」と(客席(笑))
再度チャレンジしていたら、綾コンス歌いながら「もういいよっ！」と突っ込む(客席(爆))。
息の合ったコンビだ (笑)(笑)(笑)
どうでもいいけど、前回の日記で 美女の”胴切り” と書いたけど、美女の “剣刺し” だった。
以前は “胴切り” だったような？と気になって帰りにプレーヤーで確認したら (←2014年版DVDを録音している)、やっぱり旧演出は “胴切り”と言ってた。
言葉が強烈だから変更したのかな？”胴切り”。 気にしすぎと思わないでもないけど、今時はそういうものかな。
育くんのヴォルフは、東京で観たのと ちょっと変わったように感じた。
パパが亡くなった後の混乱の場面、東京で観た時は 動揺からか指先をイジイジ、ピークに達したようにアマデに「おまえが おまえが おまえが！」と間髪いれずに激しく責めていたけど
この回は、どちらかと言うと虚ろな感じで「おまえが……おまえが」と。怒りより悲しみが強いような表現。
ヴォルフの痛みがずっしりと伝わってきて、泣けてしまった。
前楽 (育くん大阪楽)ということもあってか、いつにも増して歌に熱がこもっていた？ ロングトーンがすごかった。
綾ちゃんコンスは、本当に歌も演技も良くなった。感情を押し出していた前回の公演に比べ、抑えることで逆に表現力が上がってると言うか。
なので「ダンスはやめられない」での いきなりフルスロットルな感じに ちょっとビビるのだけど、トータルで やはり３人の中では一番好きなコンスタンツェ。
たーたん男爵夫人、この回の「星から降る金」は素晴らしかった。いや いつも素晴らしいけど、この回、圧倒的。一幕初めの「人は忘れる」も聴き入った。
どこか幻想的な雰囲気もまとっていて、やっぱり たーたん好きだなぁ、と。
市村パパは、歌が上手とか下手とか そういう次元の問題じゃなく、本当に「役者だなぁ」と思う。
隣の席のご夫婦が「歌が上手いっていうだけじゃ伝わらない。歌も やっぱり演技力がないと」と話していたのが聞こえて、思わず頷いた。
コロレド大司教は、馬車が停まる瞬間の「おっとっと」な動きが やけに大きくて、前に倒れ込むかと思うほど前のめりになったにも関わらず、アルコ伯爵と両手の指先をチョンッて可愛くタッチしてました。なんだそれ(笑)
そしてこの方も、歌が上手かどうかは超越している存在だなぁ、と思う。(上手いと言われる方もいらっしゃるけど……)
パパとコロレド大司教は、他にやれるヒトが思い付かないぐらい圧倒的な存在感。
たっちんのナンネール、声が綺麗で柔らかくて、耳に優しい。
安定の歌ウマで「終わりのない音楽」「プリンスは出ていった」、切ないけど聴いてて本当に気持ちよかった。
♪もし私が男なら…♪ が儚くて、♪うちでピアノを弾くだけ♪ が しっくりくる優しくて悲しいナンネール。一歩引いた、弟思いのお姉ちゃん。
今更だけど 花ちゃん(花總まり)のナンネールって、もし私が男なら、の思いが強くて、だから自由がない悲しみも色濃かった。花ちゃんの自己顕示が強いナンネールを懐かしく思った。(すみません花總ファンなの
) (たっちんも好きです)
) (たっちんも好きです)
今期からの新シカネーダー遠山裕介くん、セリフも歌詞も聞き取りやすいし、歌も上手いし、カッコいいから好き。(くっきり系のお顔が好き＠ワタシ)
ダンサーだけあって、身のこなしが軽くて階段を降りてるだけで綺麗だった。「ちょっぴりオツムに～」、雄大くんと本気でダンスしてほしかったわー (育くんには そこまで望まないw)。
アマデは、結局４回のうち３回が大河原爽介くんだった。
１回は小河原美空ちゃん。もう一度観たいと思ったけど叶わず。
加藤憲史郎くんは観れなかった。観たかったなぁ。
最初は馴染めなかった新曲「破滅への道」も、高いところにいたコロレド大司教がヴォルフと同じ場所に立つということが どういうことか考えると
コロレドの もどかしさや苛立ちが伝わってきて、面白く感じるようになった。
しかし何度 観てもヴォルフとパパのすれ違う思いが悲しい。
パパ、何故ありのままの息子を受け入れてくれないんだろう…。息子は天才だと認めていながら、もっと簡単な曲を書けとか。あの束縛は、けっこう毒だ。
だけどコロレド大司教に「息子の代わりに孫を」と勧めるあたり、息子を自由にさせてやりたかったのではないか？とも思うし、パパの気持ちは一言で言い表せない。
育ヴォルフの、パパ大好き！コロレド大嫌い！な感じが好き。ハイテンションとドン底の落差が大きくて、それはもう精神的に耐えられなくなるだろうな。
自由を求めて、葛藤、逃避。安らぎを求めたコンスタンツェとも またすれ違い、父とは和解できぬまま……精神の崩壊、そして孤独な最期。
いや孤独じゃない、アマデがいる。と思ってしまったラストシーン。
やっぱり何か、前回までとは違う『モーツァルト！』だった気がする。
そしてヴォルフやコンスに お金を貯めることを覚えてほしい…と思ってしまう(余計なお世話)。
カテコは大阪楽の４名の紹介と、育くんの軽いご挨拶で。
最後にカーテン横から育ヴォルフと大河原アマデ、それにこの回は綾コンスも登場。
綾ちゃんのご挨拶と、大河原アマデの「ご観劇ありがと！おおきに！」でシメました。
そして私、今期はこれで見納め。my楽。
なんかメチャメチャ予定を突っ込んでて、ちょっと落ち着かなくちゃと我に返ったのが ちょうど名古屋のチケット先行が始まった頃だったので、買い控えてしまった。
でも観れば観るほど 新たに気付くことがあったりして、また観たくなって。やはり好きなものはガマンしちゃいけないな、と若干後悔。
2014年版のDVDを観ようかなと思ったけど、せっかく目に焼き付けてきた新演出版をモヤッとさせたくないので、しばし脳内再生で楽しむことにした。
暑い暑い夏、
名古屋で無事に大千秋楽を迎えられますように！
ワーキングプアでもできる孤独
孤独 すぐおいしい すごくおいしい
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