ECOすぎるみんなのうた
会場は、台場の奥の方…というか、見にくい方のZepp。
岸田君、しきりにキャパの大きさ(2500超)について語ってましたが、
その広い会場が文字通り立錐の余地のない満員御礼に。
麗らかな春の日差しの中、至福の2時間20分、見ごたえ十分なライヴでした。
邦楽の単独ライブでこれだけアガッたのは本当に久しぶりでして、
そういう意味でも感慨深い夜になった。
くるりご一行、昨夏のFujirockでは堂々の中日Heavenトリ。
2時間のロングセットを披露してくれたんだけど、
裏がLCDだったので、俺は泣く泣く6曲目で退散しました。
完走した連れによれば、その後入場規制がかかる中、
しとど降る雨をものともしないライブを披露してくれたとのこと。セトリ。
- 鹿児島おはら節
- 虹
- WORLD’S END SUPERNOVA
- ばらの花
- モーニングペーパー
- Hometown
- かごの中のジョニー
- Long Tall Sally
- Superstar
- 太陽のブルース
- 黒い扉
- 惑星づくり
- 琥珀色の街 上海蟹の朝
- ロックンロールハネムーン
- everybody feels the same
- Liberty&Gravity
アンコール
- キャメル
- ロックンロール
- HOW TO GO
何が悔しかったって、蟹が聴けなかったこと!!!
ストレートなロックから「みんなのうた」まで、実に振り幅の広いバンドではありますが、
2016年発表のこの曲は、まさに彼らの真骨頂だと思うのです。
HipHopでありがちな過激な言葉を排しながらも、
HipHopが持つ「べき」いなたさを失っていない…と同時に、自棄にもならない。
「この街はとうに終わりが見えるけど 俺は君の味方だ」
覚悟と優しさ…くるりに惚れ直した1曲、一節であります。
この曲を聴くだけでもいいから、今回のツアーは絶対に行きたい…
そんなわけで、ようやく、本当にようやく最終日のチケットを確保した次第です。
台場到着は午後4時過ぎ。淡い期待を持って物販に行ってみると…あった!!
どこに行っても完売だった新曲のアナログも入手できました。
レーベルの方が「最後の在庫です」と仰っていて、感慨ひとしお。
入場して感慨深かったのが、
このジャケ写がバックドロップになっていたことです。
この日は「線」と題したツアーの
ライブは定刻を数分回ったところでスタート。
1曲目はジャパニーズ・ブギー・チューンの「東京レレレのレ」、
続いてデビューシングル「東京」という、へヴィー目の幕開け。
MCほとんどなく「愛なき世界」「飴色の部屋」、
大好きな「ハイウェイ」を挟んで「ワンダーフォーゲル」。
松本大樹(G)、山本幹宗(G)、そして岸田君のトリプルギター、
時に手を繋ぐようで、時に吠えあうよう。
序盤から、変幻自在のギターサウンドをたっぷり聴かせてくれます。
音頭っぽい入りから、サイケ風味へ変化していく”Liberty & Gravity”は、
音源ではそれほどピンとこなかったんだけど、
ライブでは「ここまで格好よくなるのか!!!」と唸るぐらい踊れる仕上がり。
これまたサポートの朝倉真司 (Dr)のドラムが冴えてました。
ここで最初の新曲「東京オリンピック(仮題)」を披露。
「くるり史上最もバカテクな曲」「Dream Theater好きな人は気に入る」
というMC通り、変拍子に(おそらく)インプロ突っ込んだ、
眩暈のするような長尺のインスト。
観客を置き去りにするぐらいの爆発っぷりが痛快。
「次の次のアルバムに入る」という岸田君のMCは、
「次のアルバムには入らない」という言葉の裏返しでしょう。
この日披露された「春を待つ」「忘れないように(アクセント注意)」「ハイネケン」という新曲が、
このバンドのリリカルな部分、暖かさを前面に出した、ほっこりする曲調だったので。
「春を待つ」は、20年前に作った曲だと紹介していた。
ということは「東京」と同時期ということか。
2018年に発表してもまったく違和感のないところに、
このバンドの芯の強さを感じずにはいられなかった。
この時だったか、学生時代空手部所属ながら空手6「級」の岸田君が、
空手の演武を披露してくれました。その出来は曲のそれとは遥かに遠く…
「『ばらの花』という曲をやります」というMCも印象的だった。
来ている全員が知っていて、聴きたくてうずうずしているのに、
あえてその興奮を客観視したような…照れでしょうね。ちょっとじーんと来ました。
本編はLoveless~虹~ロックンロールという、スケール感たっぷりの3曲で締め。
中でも「虹」は、何度聴いても「凄い…」と感じ入ってしまう。
わずか5分で、行ったことのない街や野原の風景を聴き手に伝え、
抒情的な言葉を一切用いず、主人公の心象風景を描き出す。
鮮やかとしか言いようがない。紛れもない、邦楽屈指の名曲です。
アンコール1曲目はメンバー3人のみで「ブレーメン」。
ミッドテンポの、メッセージ色の強い新曲「ニュース」を挟んで、
黒い、黒っぽい佐藤氏のベースにミニマルなドラムが絡む。
岸田君の「ぼくたちとクラブ活動しませんかー」という、
べったべたなMC、客にチョキしか出させないじゃんけん、
そこでグー出して悦に入る岸田君…5分超えの長すぎる前置きから(笑)
満を持しての「蟹」投入であります。
この曲がライブのハイライトになっているんだ。うれしい驚き。
ラストはもちろんこの曲でした。
>その線は水平線 新しい靴履いて
>時代を飛び越えろ 荒らされた土を踏みしめて
>働いたぶんだけ 陽の光浴びればいい
>脳ミソは関係ない 当たり前の愛を貫けよ
>太陽はさんさんと 染みたれた涙乾かして
>その線は水平線 大きな大きな水たまりだよ
>飛び込んでしまえよ
>どこにも行かないさ
>どこにも行けないの
この季節に相応しい、この時代を生きる人間へのエール。
帰路についても、飯を食おうと酒場に入っても、
きらきら輝く水面のような歌詞が、いつまでも頭の中を巡っていた。
再度、再再度、いや再々再度か…
何度目かの黄金期を迎えているのかもしれません。
最後に、当夜のセットリスト。
- 東京レレレのレ
- 東京
- 愛なき世界
- 飴色の部屋
- ハイウェイ
- ワンダーフォーゲル
- Liberty & Gravity
- 東京オリンピック(新曲)
- スラヴ
- 春を待つ(新曲)
- 忘れないように(新曲)
- ハイネケン(新曲)
- ばらの花
- loveless
- 虹
- ロックンロール
アンコール
- ブレーメン
- ニュース(新曲)
- 琥珀色の街、上海蟹の朝
- その線は水平線(新曲)
ちなみに、ですが。
PVに出ている魅力的なモデルはSUMIREさん。
「リバーズ・エッジ」に出演し、主役の2人を喰うほどの存在感を見せてました。
おそらく今後のし上がってくる女優さんになるはず。お見知りおきを。
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